楽器にせよ、習慣にせよ、自分の癖を治すことと言うのは、本当に難しい事です。
私も数ある変な癖を治すのに苦労した項目がたーーっくさんあります;^_^A
アンブシュア(楽器のくわえ方)、楽器の構え方、タンギング(舌つき)の仕方、音楽の作り方、などの楽器関連に始まり、身体の使い方の癖、部屋の片付け方の癖、思考の癖など…
癖を治したいと思うその項目が、長年自分と深く関わって来たものであればある程、癖を治すのが大変だったように思います。
人は慣れている物事の中にいるのが心地よい生き物と言われています。
ある意味癖を治すと言うのは、知らない世界に足を踏み入れるようなもの。
覚悟を持って挑まないと、いつの間にか元の場所に戻ってしまっている事もしばしば。(←自分に言ってます 汗)
留学中に癖を直すために
あるピアノの学生さんが、留学したときの話。分かりやすい例なので紹介しますね。
彼女はピアノの弾き方に、ある癖があり(具体的にどんな癖かは聞いていませんが)、その癖を治す為に、数ヶ月間、ピアノで曲を弾いてはいけないと、留学先でついた先生に言われ続けたそうです。
先生に言われた練習法だけをやって、あとは少しピアノから離れなさいと言われたのです。
彼女はピアノを勉強しに海外に来たのに、ピアノで曲が弾けないなんて…
と、精神的に相当辛かったそうです。
しかし、それでも、今のままの弾き方では、これ以上上には行けない。
『やるしか無い』
数ヶ月後、ガラリと演奏のスタイルが変わり、精神的にも一皮むけた彼女は、
留学して良かった、あの先生について良かった
と語っていました。
癖を直す事は、自分との戦い
結果が出てしまえば、笑い話として話せますが、癖を治している最中は、まさに葛藤…
その方法で本当に良くなるのだろうか…
こうしている間にライバルに先を越されてしまう…
こんなにも楽器から離れたら、今まで積み上げてきたスキルまで、失ってしまうのではないか…
私にも似た様な暗黒時代がありました(笑)
まさに不安との戦いです。
一点に集中する
私の経験から言えるのは、
癖を治すというのは、言ってみれば、病気を治療するようなもの。
治療中は、患部を治す事に身体の全機能で集中しなければならない為に、他の機能は一時的に衰えたり、弱くなったりする。
という事。
要は、アンブシュアを治そうとするなら、いつもよりもリードミスが出やすくなったり、タンギングが上手くいかなかったり、いつも吹けている曲が吹けなくなったりします。
癖が治り、新しいアンブシュアに慣れるまでに時間がかかればかかる程、自分がどんどん下手になっていく様な気になります。
焦りも出てきて、周囲の目も気になるかも知れません。
でも、その一時の汚辱に耐え、先の未来に目を向けて、一歩先で楽になる為の序章なんだ、と自分に言い聞かせます。
綺麗な円○←を目指すとして、歪んでいるところを直したら、他のところが歪んだ。またそこを直すと、今度は別の箇所が窪んだ…
そんな感じ。
でもそれは、永遠に続く負のスパイラルでは無くて、螺旋階段を登る様に確実に上がっているはず。
目指すところを間違えなければ、ですが;^_^A
そこを乗り越えられた人だけが、新しい景色を見る事が出来るんですね。
楽器だけじゃありません。思考の癖、行動の癖、身体の癖もそうですね。
今日はちょっと、抽象的過ぎたかな?(*^_^*)
今日も素敵な風が吹きます様に♪
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