息を吐いた所から吹き始める練習

一息でどれくらいの長さを吹く事ができますか?

ヴァイオリンなどの弦楽器の場合は、いくらでも長く繋げて弾く事が出来ますが、管楽器の場合は『呼吸』が絡んでくるのでそうもいきません。
(もっとも、逆に弦楽器はその『呼吸』が無いための苦労と言うのもある様ですが…。体感覚として、呼吸に乗せた演奏をすると、聴いている人が心地良い演奏になったりします)

管楽器の場合は出来るだけ長く息が続いた方が、音楽の幅も広がり、余裕も出てくるので、もちろん良い事ですよね。

息が長く続く様になる為に大切な事

まずは当然ですが、長く息を吐き続ける為には、

沢山吸う事

そして、
身体の中に入っている空気を出し切れるかどうか

が重要ですね。

いくら沢山吸っても、何となく息を出すのでは、効率が悪いです。楽器もしっかり鳴ってくれません。
息を均等の圧力で楽器に吹き込み、出し切る筋力が必要になります。

そういう意味で腹筋を鍛えるのは効果的ですね。

そんな呼吸についてですが、呼吸を長くする為のトレーニングについてはまた、別記事に書こうと思います。

息が足りなくなると間違う可能性も増える?!

前置きが長くなりましたが、
今回は呼吸に関する、曲のなかの練習の話をしましょう。

♩        ♩        ♩        ♩        ♩

練習番号A→B→Cと言うの曲があるとします。

Bは指のテクニック的には間違えないレベルと仮定。

しかし、A→Bにかけて、ブレス(息継ぎ)の場所が少なく、Bが終わる頃にはかなり苦しい状態

Bだけを練習しても間違えませんが、Aから通すと必ずBのどこかで間違える。

でもBだけなら間違えないので、練習がいまいち効率が悪い気がする…

♩         ♩         ♩         ♩         ♩

このような経験はありませんか?
呼吸が深く思う存分に吸えない場合、脳に送られる酸素が少なくなってくる為に、集中力が落ちてきます。少しぼーっとしてしまっている状態です。

Bだけなら間違えないのは、沢山息を吸ってBから初めても、呼吸に余裕があるために間違えないのですね。

Aから始めた場合は、Bにたどり着くまでに多少苦しくなってきている為に集中力が落ちてきます。その為にBで間違えてしまうのです。

もちろん、全てがこのパターンに当てはまる訳ではありません。間違える要因の1つとして、酸素不足による集中力低下が当てはまる場合がある、と言うことです。

呼吸の負荷を少しずつ段階毎に増やす練習

では、この場合の私の練習方法をシェアしますね。

何回もAから練習するのも、もちろん良い方法です。しかし、これでも中々上手く行かず前に進まない気がするのであれば次の方法を試してみてください。

♩         ♩         ♩         ♩         ♩

まずは、いっぱい吸った状態でBから吹き始めます。Bだけ吹いて終わりです。

(今回の設定では)間違えずに吹けると思います。

次に、いっぱい吸った状態から、少しだけ息を吐いて、肺の中の空気の量を減らした状態にして、Bから吹いてみます

恐らく少し苦しいとは思うのですが、Aから吹いた時よりは上手く出来るでしょう。

♩         ♩         ♩         ♩         ♩

これは、Aから始めるよりも単純に考える事が少なくなった為に、集中力が続いた、ということが言えます。

これが大切なんです。

『酸素が足りなくて苦しい状態でもBを吹き切る経験』をするんです。

こうする事で、

Bだけ通す練習→AからBまで通す練習

だった練習の過程が

Bだけ通す練習→Aから通したかのような体の感覚で、Bだけ通す練習→AからBまで通す練習

という、3ステップの練習過程になり、スムーズに練習を進める事が出来るかと思います。

ブレスが少なくて苦しい曲の練習の時には、ぜひ試してみて下さい♩(*^_^*)

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