対談♪アートディレクター/グラフィックデザイナーのNASU前田高志さんをお迎えして♪その2

対談コーナー続編♪( *´艸`)

ゲストにアートディレクターグラフィックデザイナーNASU前田高志さんをお迎えしています♪

その1はコチラ↓

●対談♪アートディレクター/グラフィックデザイナーのNASU前田高志さんをお迎えして♪その1

■自分の表現したい事と、クライアント/お客様が求めている事とのギャップについて

 

クラシック音楽で言うと、演奏する側としては、
お客様に出来るだけ色んな曲を紹介し、知っていただきたい!
こんな素敵な曲もあるんだ!と感じてもらいたい!』と言うのが、演る側としてはよく感じている事です。
けれどお客様からすると、もっとメジャーな有名で知っている曲もやって欲しい(´・ω・`)
映画音楽やポピュラー音楽、ジブリやディズニーの曲もやって欲しい、と言う要望が良く上がる事が多々ありますね。

まさに、僕このお客さんの意見なんですよね(笑)
知ってる曲を、オーケストラとかで聴くと『わぁ~~~♪』ってなりますもん(笑)
でも、クラシック音楽もいいなぁって思いますよ。
僕のイメージでは『※のだめカンタービレ』の世界なんです。

のだめカンタービレ 参照(なべまり記事に飛びます)

のだめのドラマがすごい好きで、感動したんですよ。クラシックいいなぁって思いましたね。

のだめの漫画やドラマが及ぼした影響は、本当に偉大だと思います。音楽やってる人は多少なりともそう思ってるんじゃないですかね。

やっぱりそうなんですね。漫画も読んだんですけど、ドラマだと音楽とセットなので良いですよね。
ドラマの第5話(※漫画では4巻~5巻)がすごく好きです。
文化祭で、型破りだけど良い演奏会になった、って言うくだりなんですが。

Sオケが袴着てガーシュインのラプソディー・イン・ブルーを演奏した話ですよね。のだめがマングースの着ぐるみ来てましたね(笑)
Sオケの演奏を見た千秋が、『魅せる演奏』の大切さに気付く。そして千秋もラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を見事に演奏する…

わぁって鳥肌が立つ感じでした。
ちょっと話がそれましたね。
僕は自分が表現したい事って言うのは二の次で…いや、二の次でもないかな?
お客さんが求めて来る内容って、幅が狭い事が多いんですよ。
デザインのお客さんは、『こうしたい』って言ってるけど、『でも、実はこうした方が良くないですか?』っていう提案をするんです。
お客さんが求めてる物も作るんですけど、更にこっちの方が良いんじゃないんですか、というのも作る。
お客さんは僕らが提案するまで、それらの『良いデザイン』を知らないので…
音楽なら、知ってる曲とか『アナと雪の女王』やってとか、お客さんに言われると思うんですけど、渡部さんが、『もっとこんな良い曲ありますよ』って提案してくれたら、『あっ!こんな曲もあったんだ!』ってなると思うんです。
お客さんからは多分、知ってる事しか求められないと思いますね。

まったくもって、その通りだと思います。そういう提案をする事が私たちのお仕事なのかも知れません。

■ゲーム音楽

最近ゲーム音楽なんかも、オーケストラでやってますよね。
めちゃめちゃお金かけてやってましたよ。

そうですよね!凄いですよね!最近のゲーム。
音楽もそうですし、グラフィックとかも凄いし、ストーリー性とかも。私なんかは『それ、元取れるんですか??』って思っちゃいます(笑)
ゲーム音楽の、例えばボス戦の音楽って、結構カッコよかったりしますよね。迫力があって。
私、あんまりゲームやらないんですけど、旦那さんがゲーム好きで、私も影響受けてたまに覗いたり、ちょっとやったりするんですね。
子供の頃は、ほとんどやらなかったんですけど、一つだけ、凄いハマったRPGがあって。
『※幻想水滸伝』ってご存知ですか?

幻想水滸伝…コナミより発売された108人の仲間を集めるRPG。1995年に幻想水滸伝、1998年に幻想水滸伝Ⅱ発売。

あぁーー、プレステのゲームですよね?
任天堂時代の同期にお勧めされましたね。結局やらなかったんですけど(^_^;)すごい良いらしいですよね。

私はⅡから入ったんですけど、すーごい良くて、その後Ⅰもやりました♪ハードがプレステしか持って無かったので、それ以降は出来なかったですが。
あれも音楽がすごく良かったですね。
あ、じゃあちょうど、話題が出たので♪一つYouTubeで聴いていただいても良いすか?
前にちょっと思いつきで、YouTubeで『ボス戦みたい クラシック音楽』で検索したら、出て来たんですが…

↑YouTube動画 ムソルグスキー作曲『展覧会の絵』より『バーバ・ヤーガ』/ドュダメル指揮

私からすると、そういう耳で聞いたことが無かったので、『ボス戦みたい』って言うくくりで、この曲が選ばれるんだぁ!って感じでした。
確かに迫力あるしカッコいいし、出だしとかは、ゲーム音楽っぽいかも!動画アップした人、センス良いなぁって思いました(*’▽’)

あ、凄い!!え、これ、ゲーム音楽なんですか?

じゃないんです(笑)っぽくないですか?!!

っぽい!!(笑)
かっこいい!!
これクラシックじゃなくて、最近の曲ですか?

それがですね、これもクラシックなんです♪
ロシアの作曲家のムソルグスキーって人が1874年に作った曲です。タイトルは『展覧会の絵』と言って、この曲を含めたいくつかの曲からなる組曲なんですね。今聴いていただいたのは、『バーバ・ヤーガ(鶏の足の上に建つ小屋)』という曲です。

そうなんですか!めっちゃカッコいいですね!
こういうのを、知らないんですよ(笑)

そうだと思うんですよ(笑)こういうカッコいいクラシック曲もあるんだよ、っていうのを、色んな人に知って欲しい

全然クラシックってイメージの曲じゃないですもん。穏やかな感じで、ふーー…って寝てしまいそうになる、っていうのがクラシックのイメージ。
いやぁ、面白いです。こういう聴き方したら良さが分かりやすいというか、聴き方が変わりますね

■ヴァイオリニスト/ナイジェル・ケネディ

そしたら、次の曲行きますね♪
次は多分、聴いた事がある曲だと思うんですよ。

↑YouTube動画 ナイジェル・ケネディ/ヴィヴァルディ作曲『四季』より『夏』第3楽章

私が個人的に好きなヴァイオリニストで、ナイジェル・ケネディさんの演奏です。型破りな演奏会とかやってて、彼の音楽には賛否両論あるんですけど、私はすっごい好きなんですよね。
まず舞台での衣装が、いつも(?)こんな感じなんですよね(笑)

あぁ、ちょっとギラギラした、カッコいい系なんですね(笑)
早い曲ですね。カッコいい。
初めて聴いた曲な気がします。

実はですね、のだめのドラマで使われてたんですよね。
でも、この曲をメインに取り上げる場面は無くて、挿入曲として使ってたから、分かり難いかも知れません(^_^;)
ヴィヴァルディって人が作曲した『四季』の中の『夏』という曲です。今聴いて貰ったのはその第3楽章ですね。
ドラマSPのだめinヨーロッパで、千秋がオリバーに拉致される場面でバックで流れてました。(漫画では第11巻)

ああーー、そうなんですね!!
すごいなぁ…カッコいい。おじさんカッコいいわぁ。

そう!おじさんがカッコいいのって、良いですよね!イケメンが弾いてカッコいいのとは、また違う味が!(笑)

座って演奏してる人も立ち上がろうとしたりして、迫力ありますね。
ナイジェル・ケネディの服、正面から見たい(笑)

後ろばっかり見てますね。お客さんの方見る気無い…(笑)

いやぁ、こういうコンサートならちょっと行ってみたくなりますね

そうですよね!カッコいい…ざわざわしますもん♪(>_<)
じゃ最後に。
同じくナイジェル・ケネディさんの演奏で…

ナイジェル・ケネディ気になるわぁ…

(笑)
良かったです♪

※他にもナイジェル・ケネディが気になるっ!!(≧▽≦)♪という人の為に…↓

ナイジェル・ケネディ(1956年~)

母と祖母がピアノ教師という音楽一家に生まれる。はじめにピアノ、さらにヴァイオリンを習い、7歳の時からメニューインが主宰する音楽学校で学ぶ。
15歳の時に渡米、ジュリアード音楽院で名教師として知られるドロシー・ディレイに師事したものの、自伝の中でこの種のアカデミックな教育と肌が合わなかった事を告白している。

1977年にプロデビュー。

ロンドン公演当日の朝、燕尾服をニューヨークに忘れて来た事に気付き、古着姿で演奏した。この出来事をきっかけとして、1980年代頃から燕尾服を着なくなり、パンク・ファッションや平服をステージ衣装として用い続けている。

1989年に発売されたヴィヴァルディの「四季」のCDは、クラシックのヒット・チャートでは1位、ポップスまで含めたヒット・チャートで6位となり、クラシック楽壇以外の場でもその名が広く知られる事になる。この「四季」で、クラシック作品として史上最高の売上(200万枚以上)を達成したとギネスブックに認定された。

引用:Wikipediaより抜粋

↑YouTube動画 ナイジェル・ケネディ/バッハ作曲 BWV1060R 第2楽章

穏やかな感じで始まりましたね。
これ、一緒に演奏してるのはクラリネットですか?

これはオーボエなんですよね。クラリネットに似てるんですけど、楽器くわえる部分がストローみたいに細くなってるのはオーボエです。
この曲はJ.S.バッハ作曲した曲です。
例えば、久石譲さんって、人気ありますよね。ジブリの音楽とか好きな方は多いと思うんですね。私も例外なく好きなんですが(^^♪
その久石譲の音楽を、良いなぁ♪癒されるなぁ♪っていう感じと、このバッハの曲の良いなぁ♪っていう感じ。似た部分がある気がするんです。

なるほど。似た感じありますねぇ。

■クラシック音楽に対するイメージ、壁

今聴いていただいた曲って、J.S.バッハの『ヴァイオリンとオーボエの為の協奏曲』なんですが、例えばこれを演奏会でやるとなると、チラシには
J.Sバッハ:ヴァイオリンとオーボエの為の協奏曲 ハ短調 作品番号1060より 第2楽章
っていう表記になるんですね。
こういう書かれ方したチラシを見ても、初見だと、『んーーー…なんか難しそう。。分かんない、いいや(。-`ω-)』ってなっちゃうと思うんです。
実際聴いてみると、こういう癒される素敵な曲なのに。もったいないよなぁって。

んー、聴くまで分からないですもんね。
分からない世界なんで、こういうの知れて嬉しいです。
こうやって説明受けるから見ると思うんですけど、YouTubeとかに上がってても見ないと思いますもん。その辺のがありますよね。

そうですよね。しかもこういうナイジェル・ケネディみたいな演出とか、ヴィジュアル的にもカッコいい演奏とかって、YouTubeでも海外の方が上げてる動画の方が多いんですよね。
なので、まずYouTubeでも題名が英語表記だったり(笑)だから何が書いてるか分からないですし、どの単語が作曲家で、どれが曲名なのかも分からないし。取っつきにくいですよね。

確かに

演奏会もそうですけど、クラシック音楽そのものに対するイメージを変えたいんです。
聴いてみたら今みたいに『あぁ!カッコいい!』って思ってもらえるチャンスがあるけど、その聴くところに至るまでのプロセスに、壁がまだ多くあるなぁと思うんです。
その壁をどうやったら取れるんだろう、と言うのが私の中での課題ですね。

やっぱり知ってる曲が入りやすいですよね。さっきのゲーム音楽とか、ヒットしてる曲とか。
日曜日の朝のテレビ、『題名のない音楽会』もゲーム曲特集とかの時は見ますもんね。
任天堂のイベントでもビックバンドみたいな感じで、日本有数のミュージシャンを集めてコンサートをやっていて、そういうの生で聴くと『うわぁーーー』ってなりますもん

やっぱり生の演奏だと、迫力が違いますよね

ドラゴン・クエストの、すぎやまこういちさんのコンサートはぜひ行きたいですねぇ。ご存命の内に…

ドラクエも人気ですよね!コンサートでも、ドラクエ特集をやってたりとか、プロのオーケストラでも取り上げてるのを、結構見かけたりします。

■クラシック音楽を、おしゃれでカッコいい音楽にしたい

前田さんに最初にメッセージをお送りした時にもお話した事なんですが…
クラシック音楽の『お高くとまった』ようなイメージや、『堅苦しい』『分からない』『難しい』というイメージを、払拭したいんです。

確かに、ちょっと『お高くとまった』イメージはありましたね。

例えば、現在では、JAZZ音楽って、どこでも流れてますよね?
JAZZ喫茶ではない普通のカフェでも、焼き肉屋さんや寿司屋、お蕎麦屋さんでもJAZZが流したりしてます。
でもひと昔前の日本ではどうだったのかなって。
暗くて狭いJAZZ喫茶とかで、煙草をふかしながら、中高年のおじさんが聴く様な曲だったと思うんです。
でも今では、若者も多く集まるような、おしゃれな新しいお店でもよく流れたりしてて、もうそれが当たり前になってますよね。
それをクラシック音楽でもやりたいんです。
クラシックが流れてるのは、優雅な店だけじゃなくて、普通にどこでも流れてる。それを当たり前にしたいんですね。
おしゃれでカッコいい音楽にしたい。
耳にする機会が増えれば、当然必然的にファンも増えると思うので。

僕も、のだめを見て、『クラシック、すごい良いな!』と思いましたからね。
今日聴いた曲だけでもだいぶイメージが変わりましたもん。
クラシック音楽のポテンシャル、可能性はすごくあると思いますね。
JAZZの次はクラシック!

対談♪アートディレクター/グラフィックデザイナーのNASU前田高志さんをお迎えして♪その3へ続くっ!!(≧◇≦)

★前田さん対談♪その1はコチラ

★前田さん対談♪その4はコチラ

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