ピアノとの合わせや合奏時に、タイミングが上手く合わない事はありませんか?

フランセのクラリネット協奏曲の第2楽章や、バーンスタインのクラリネットとピアノの為のソナタなど、拍取りやリズムが難しい曲の場合、自分1人でなら吹けるけど、ピアノと合わせると分からなくなってしまう…などという事があるかと思います。

また、吹奏楽やオーケストラなどで吹く時でも当てはまる事です。

自分のパートは1人なら吹けるけど、合奏すると、どこで入るかわからなくなってしまう…

吹いている最中に、今自分がどこにいるのか、見失ってしまう…ズレて行ってしまう…

まさに、
ここはどこ?私は誰?状態ヽ(;▽;)ノ

私なりの解決策をステップを踏んでご紹介しますね。

【ステップ1】 音源(CDやYouTubeなど)を聴きまくる

まずは当たり前ですが、曲が頭に入っている事が最重要となるので、自然と次のフレーズが浮かんでくる様になるまで曲を聴きまくります( *`ω´)
CDやYouTubeなど、出来れば自分が1番好きな演奏者の音源をひたすら聴く。1番『この演奏かっこいい!』と思えるものを繰り返し聴くのです。

この『好きな演奏者or好きな演奏を聴く』というところがポイント。

人間の能力って不思議なもので、何度も何度も繰り返し同じ演奏を聴くと、自分で演奏する時も無意識のうちに、繰り返し聴いた演奏に近くなっていきます。

テンポ感や、間の取り方、曲の盛り上げ方、フレーズの作り方、息づかいなど、よくよく聴けば聴く程、身体に『筋感覚』として植え付けられていきます。筋感覚については、また別記事にも詳しく書こうと思いますが、簡単に言うと、『運動イメージ』の事。実際に動かなくても、身体動作を感覚的にイメージできる能力が人間にはあるらしい(・Д・)ノ

凄いですね♩

だから、アマチュアの方の演奏を聴きまくるより、自分が好きなプロの演奏を聴きまくる事が大事な訳です。
あまり上手でない演奏を繰り返し聴いても、良い筋感覚が伝わらないので逆効果になってしまいます。

少し話がそれましたが、とにかく『繰り返し』聴いて、曲を再生していない時でも、頭の中で曲を流す事ができる、位まで聴きまくるのが理想的です。

私は、家では家事をしながらCDプレイヤーかスマホのMUSICプレイヤーでリピート再生、車ではCDをかけながら一緒に歌い(笑)、バスや電車もイヤホンで聴いてます。何十回、何百回、何千回と…o(`ω´ )o

【ステップ2】 1人で吹いて練習する時に、休符の箇所はピアノや、他パートの音を明確にイメージする

自分のパートの楽譜を見て練習する時、自分がお休みの箇所はどうしてますか?

例えばこんなところ

image

拍を数えているだけの人は、時間がもったいないですよ!(下記※も参照ください)
実際にその休符の箇所で流れている音楽を明確に頭の中で再現しましょう。
声に出して歌う練習をするのも良いですね。

何となくでも音のイメージが頭で描ける様になったら、メトロノームに合わせて正確にイメージしてみましょう。自分が吹き始める直前までです。

それも出来たら、上級者は、自分のパートを吹きながら、ピアノや他パートの音は頭の中で鳴らせる様に意識してみましょう
これがいわゆる『ソルフェージュ能力』です。

ここまで行かずとも、休符の所はしっかりとピアノや他パートの音をイメージ出来る様にしましょう。

この『ソルフェージュ能力』を高める方法は、別途記事を書きますね。

※拍を数える事が大切な時も、もちろんあります。あくまで、タイミングを合わせる為のトレーニングの一環として捉えて頂ければと思います。これらの練習をした上で、本番では、他パートをしっかり聴きながら、拍を数える事をお勧めします。

【ステップ3】 音源(CDやYouTubeなど)に合わせて練習する

さあ、いよいよ曲に合わせてみましょう!
実際にピアノや他パートと合わせる前に、繰り返し聴いた音源に合わせて吹いてみましょう

おそらく、自分が吹くクラリネットの音で音源が聞こえなくなるかと思います。

そんな時はイヤホンやヘッドホンを使って、音源と自分の音とのバランスを取ってください。多少自分の音が聞こえ難いくらいでも大丈夫です。

イメージとしては

聴く事に7割 吹く事に3割

という意識配分です。この意識配分になる様に音量も調整します。

ここで、自分の弱い所の再確認が出来ると思います。

音源のテンポが速すぎて指がついて行かない(T . T)という場合も、気にしない事
まずはタイミングを覚える、曲を頭に入れる事を最優先しましょう。出だしだけでも良いので食い付いて、自分の吹く場所が多少デタラメでも通してみます。

指が回らない、タンギングが間に合わないと言うのは、それに特化した練習を別できちんとすれば良いのです。

大事なのは、『今何の練習をしているのか』
を自分でしっかりと意識して行う事です。
それは、吹けない場所を無視しているのとは全く別物だと、理解してくださいね。

(注)ステップ3までで、スムーズにいかない場合は、先にステップ4をやってみても良いかと思います。あくまでここで紹介している順番は私なりのやり方なので、自分にあったやり方や順番を、色々試して見つけて行ってくださいね。

【ステップ4】 ピアノ譜orスコアを見ながら、音源(CDやYouTube)を聴いて、頭の中で演奏する

私はステップ1の前にこのステップ4をする事も多いです。曲の難易度や、自分のパートの出来具合いなどにもよって、順番を変えてます。

ある程度吹ける様になってからなら、より明確に筋感覚をイメージ出来るかと思うので、
指を動かす感覚、呼吸なども出来る限り鮮明にイメージしましょう。

筋感覚については筋感覚とイメージの力を参照してください。

 【ステップ5(おまけ)】 ピアノパートや、自分以外のオーケストラ各パート、自分以外の吹奏楽の各パートを、ピアノやキーボードなどで演奏してみる。

これは、ピアノやキーボードが苦手な人には難しい気もしれないですが、弾ける所だけでも弾いたり、細かい音はバンバン飛ばしても良いのでとにかく弾いてみる。

これ、意外と大切です。

ステップ3で書いた

聴く事に7割 吹く事に3割

の意識強化に繋がります。

自分が楽器を吹く事でいっぱいいっぱいの内は、他の音と合わせた時に、なかなか、人の音を聴く余裕がありません。

だからと言って、自分が完璧に吹ける様になってから他の音を聴く

のでは、いつになるか分かりませんw

ですので、自分のテクニックを磨くのと同時に、『人の音を聴く練習』も並行して行う事が非常に大切であると言えます。

自分以外のパートを、実際に練習する事で、楽譜を見るだけ、音源を聴くだけでは気付かない事に気付けたり、自分のパートを吹きながら、だんだんと人の音も聴く事が出来る様になってきます。

だいたいの曲はステップ4までの過程を繰り返す事で、また、上手くいかない箇所に特化して何度も上記を繰り返す事で、解決できると思います。曲によってはステップ5を試してみて下さい。余裕がある人はぜひ積極的にステップ5を実践する事をお勧めします。

以上です♩

やる事が多くて大変だーー

と思うかも知れませんが、聴く力を養うと、あなたの音楽レベルが上がります。出来る事から、一歩一歩前へ進みましょう

アンサンブルが上手くできる様になると、音楽をやる醍醐味、喜びが何倍にも膨らみます(*^_^*)

一緒に頑張りましょうね♩

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